手抜きママのひとり言

夫と二人の娘と犬と一緒に暮らしてます。現在40歳。

母と娘。姉と妹。湊かなえさんの‘‘ポイズンドーター・ホーリーマザー’’を読んでいます ①

f:id:momoko8882:20180826101040j:image

湊かなえさんらしいと思ってしまうこのタイトル。

私の中で彼女の作品は、「母と娘「姉と妹」の関係を絶妙なタッチで描き出してくれているものが多いので、つい手にとってしまいます。

 

この作品は、6つのお話の短編集です。

 

早速1つ目のお話を読みました。

f:id:momoko8882:20180826101045j:image

50ページあまりの短編でしたが…。

 

ものすごいスピード感でストーリーが進んでいきます。

 

語り手である「姉」の感情が私の中に激しく流れ込んできて、読み進めていくうちに怒りや悲しみ、切なさが込み上げ、気づいたら涙がにじんでいました。

 

 

私も娘であり、姉であり、2人の娘の母です。

 

 

私には2つ上の兄と、4つ下の妹がいます。

 

兄弟姉妹を平等に育てる。

そう思ってはいても、どうしても偏ってしまうのは仕方がないと頭ではわかっています。

 

 

 

私は子どもの頃から常に兄のお下がりの洋服を着せられ、男の子みたいな格好ばかりしていました。

しかし、妹が生まれると、妹は女の子らしいかわいい洋服を着ていました。

 

母は髪を結うのが苦手だという理由で、自分で髪を結べるようになるまで髪を伸ばすことを私に禁じました。

小学校高学年まではずっとショートカットでした。

しかし、小さな妹が髪を伸ばしたいというと、母は一生懸命慣れないてつきで妹の髪を結んであげていました。

私の方が器用だったので、いつの日か、妹の髪を結うのは私の毎朝の日課になっていました。

 

お手伝いも私がするのが当たり前で、妹は大きくなっても何一つ強要されることはありませんでした。

 

大学生の時だったと思います。

久しぶりに帰省した私は母とお酒を飲んでいました。

酔った母が、私に言ったんです。

「あなた、3歳の時に交通事故に遭ったでしょ。

あの時ね、お医者様に、

 

『覚悟してください』

 

って言われたのよ。

もうだめだとその時本当に思ったけど、奇跡的に助かって…。

でも、頭を強く打ってるから、この先どうなるかわからないじゃない?

そのときね、

あなたがもし死んじゃったら、お兄ちゃんが一人になっちゃうって思ったの。

兄弟一人じゃお兄ちゃん、かわいそうでしょ?

だからね。

お母さん、子どもは2人でいいと思って避妊手術してあったんだけど、それを元に戻してもらってもう1人産むことにしたのよ。」

 

…………。

 

ちょっと何言ってるかわからない。

 

その時の衝撃はすごかったです。

 

 

 

「ごめんね。私、今でも生きてるね^ ^」

 

 

 

とっさにそんな言葉が私の口から出ていました。

 

母は、何言ってるの。と、何事もなかったように笑っていましたが…。

 

 

 

それでも私は母が好きなんだと思います。

物心ついた頃からいい子でいないと母に嫌われてしまうから、期待に応えようと一生懸命でした。

 

愛されていると感じることももちろんあります。

 

私が母になってしばらくしてから、母なりに妹ばかり可愛がり甘やかしてきたことを私に謝ってくれたこともありました。

 

無意識なんでしょうね。

 

家族だから余計に気を許して知らないうちに傷つけあってしまうこともあるのだと思います。

 

この本の最初のお話。

 

私にとってはちょっとハードでしたが、同じような思いをしている人たちが世の中にはたくさんいるんじゃないか。

そう思えて自分を少し肯定できるような気持ちにさせてくれるお話でした。

f:id:momoko8882:20180826111153j:image